上野の地に足をお運びいただき、大切なパラブーツをお持ち込みくださり、誠にありがとうございます。上野は、東京の中でも特に多様な顔を持つ街です。国立博物館や美術館が建ち並ぶ文化の拠点でありながら、アメ横の活気や上野公園の豊かな自然、そして様々な歴史が息づく場所でもあります。この街を訪れる人々は、年齢層も目的も実に様々で、それぞれのライフスタイルに合わせたファッションを楽しんでいらっしゃいます。そのような上野において、パラブーツはまさに「実用性と普遍的な美しさ」を兼ね備えた、この地にぴったりの一足と言えるでしょう。堅牢な作りは、上野公園を散策する際にも、アメ横の賑やかな通りを歩く際にも、しっかりと足元を支え、その洗練されたデザインは、美術館巡りやちょっとしたお出かけにも品格を添えます。

上野店では、これまでにも多くのパラブーツとお客様との出会いがありました。例えば、あるお客様は「上野動物園に子供と行くときに、雨の日でも気にせず履ける丈夫な靴を探していて、このパラブーツのミカエルに出会いました。子供を抱っこしていても滑りにくく、本当に助けられました」と、少し懐かしそうにお話しくださいました。そのミカエルは、多少の傷はありましたが、お子様との楽しい思い出が詰まっているかのように、温かい雰囲気をまとっていました。また別のお客様は、「上野の美術館によく行くのですが、長時間の鑑賞でも疲れない革靴を探していました。このパラブーツは、見た目の重厚さからは想像できないほど履き心地が良くて、すっかりお気に入りでした。ですが、最近は趣味が変わってしまい、もっとカジュアルな靴を選ぶことが増えたので、手放すことにしました」と、丁寧に説明してくださいました。私たちは、単に革靴の物理的な状態を評価するだけでなく、お客様がその一足と築いてこられた時間や、その背景にある物語にも深く耳を傾けることを大切にしています。

パラブーツは、フランスの豊かな自然の中で育まれた堅牢な革と、自社で開発・生産するラバーソール、そして手間暇を惜しまないノルヴェイジャンウェルト製法によって生み出されます。これは、上野公園の木々が長い年月をかけて大地に根を張り、力強く育つ姿にも通じるものがあると感じています。雨が多く、時に厳しい日本の気候においても、その防水性と耐久性は遺憾なく発揮され、長きにわたって愛用できる一足として、多くのファンに支持されています。お客様が大切に履き込まれたパラブーツには、一つとして同じものはありません。履き皺やエイジングの具合は、その靴が歩んできた道のりを雄弁に物語っています。私たちは、そうした個々の物語を尊重し、その価値を最大限に引き出すお手伝いをさせていただきます。

お客様がパラブーツを手放す理由は様々かと思います。もしかしたら、新しいライフスタイルの変化、あるいは新しいファッションへの挑戦かもしれません。どのような理由であっても、私たちはお客様のパラブーツに対する愛情と、これまでのご使用に感謝の気持ちを込めて、丁寧に査定させていただきます。目の前で一足一足、細部にわたって拝見し、なぜその価格になるのかを明確にご説明することで、お客様に心からご納得いただける査定を心がけておりますので、どうぞご安心ください。お客様が大切にされてきたパラブーツが、次に必要とする方の元へと、新たな旅立ちができるよう、私どもが心を込めて橋渡しをさせていただきます。上野の地で、お客様の思い出深いパラブーツとの出会いを、心よりお待ちしております。